三十郎 一刀両断
拙者がDr.Kのホームページで書かせてもらっている 映画のエッセイのコーナーでござる。感想など聞かせてください。
第二回起稿 「好きな映画の共通点には意外な…。 「トゥルーマン・ショー」への招待」 月に一度は原稿を更新すると書いておきながら、3ヶ月もの月日が流れてしまい、 有言不実行を悔いつつ放つ第二回「三十郎…」です。 多くの映画を見すすめて行くと、不思議と「この映画のにおい好きだなー」なん て評論家みたいなことを思ってしまうことがある。そのうち同じようなにおいでく くって「好きなにおい系の映画群」というグループができて来たりする。そして、 はっと気付く。「同じ監督の映画だ」と。そこから監督への目覚めが始まり、「俳 優で映画を観る」から「監督で映画を見る」へと映画の見方は移行する。 僕にとってその監督はピーター・ウィアーだった。なぜか「モスキート・コース ト」、「刑事ジョン・ブック目撃者」、「いまを生きる」がなんとも言えず好きな においでくくられていた。そして「グリーンカード」を観た時、この作品群が同監 督でくくられることに気付いた。そこから更に映画にはまることになり、今日の僕 にいたる。 監督で映画を見るようになると、かなり便利だ。なんといっても、同じ監督の作 品なら必ず、どんな駄作でもどこかにその好きなにおいがする。それだけで満足っ て場合もある。そして、好きな映画がどんどん増え、更に映画にはまる。こうなる と映画はもうやめられない。封切りされる好きな監督の作品は見逃すことができな くなる。なぜならそれはほぼ間違いなく好きな映画だからだ。 去年公開された「トゥルーマン・ショー」はまさにそれだった。久しぶりのピー ター・ウィアー映画に僕は期待に胸を膨らませた。そしてその作品はそれに見事な までに答えてくれた。ここ近年の最高傑作は僕の中ではこの「トゥルーマン・ショ ー」だ。 ジム・キャリーを毛嫌いする人は多い。なぜだろう。あの人こそ第二のトム・ハ ンクスだと僕は思っている。「マスク」が嫌い??。あの映画は、外面と内面の統 合という難しいテーマを見事に描いているコメディーの傑作だ。じゃあ「エースベ ンチュラ」は??。あんなお遊び映画コメディアンなら出て当前でしょう。「ライ アー・ライアー」を観なさい。すばらしいでしょう。とにかくこの人は将来アカデ ミー賞取る人だから要チェックだ。と言いつつアカデミー賞嫌いな僕(けど贔屓の 人が取るとうれしい)。 映画の話に戻ると、ジム・キャリーがとてつもなく良い。エド・ハリスがこの上 なくすばらしい(実際この映画の中でこの人が一番いい味を出している)。だけ ど、設定にはちょっと無理がある。しかし、そこを差し引いてもそれを覆い隠して 余りありすぎるほどのものがこの映画の中にはある。この話は、簡単に言えば人間 の自立の話だ。なぜ人間は独り立ちするのだろう。なぜ独り立ちせねばならないの だろう。そしてその時親の愛とは…。とにかくこの映画の中のいろいろな素材のバ ランスが絶妙でこの上ない仕上りとなっている。あまり多くを語りたくない。とに かく観てほしい。「いまを生きる」で人生観が変わったというあ・な・た!。もう 一度人生観を変えてみよう。 好評レンタル中!!。レンタル屋にダッシュしよう!!。 ※注意※ レンタルビデオ業界との関与はありません。あしからず。でも昔あった ような…。 次回は本当に1ヵ月後には新しい原稿を寄稿しようと思っています(自信な し)。感想の方もできればよろしくお願いします。僕のこき下ろしでも何でもかま いません。 それではまた1ヵ月後。あばよー。
広島の映画公開情報はこちらから。
ご意見ご感想はこちらまで。 メール